Sweet Life(番外編)
*樹side*
「これはな…」
「……」
「…になるわけだ。解ったか?」
「……」
ん?
隣を見ると
はぁ~ やっぱり!
何の反応もないと思ったら
「スゥ~スゥ~」
規則正しい寝息が。
だけど…器用だな。
シャーペンは確り握ってきっちり座ったまま寝てる。
肩を抱き寄せると
俺の肩に頭を預けてきた。
フッ
幸せそうな顔してんな。
仕方ねえな。
真面目に勉強したご褒美だ。
暫く寝さしといてやるか。
おっと、いくら夏だと言えども風邪引かしちゃ大変だ。
白衣を脱いで肩に掛ける。
「ぅうぅぅ~ん、たつき…」
寝言かよ。
軽く唇にキスを落とし菜摘の頭を俺の膝に。
「甘やかすのは今だけだぞ」
左手で菜摘の髪を撫でながら右手で教科書を。
さっ、明日の授業の準備を。
後…問題はコイツの数学嫌いをどうやって治すかだな。
はぁ~
これが一番の問題だ。
「ゥフフフ…たつき~いやだってば~」
どんな夢見てんだよ。
下を見ると可愛い顔して笑ってる。
…フッ
ま、数学嫌いでもいいか。
な、可愛い奥さん。
*END*