Sweet Life(番外編)
「見に行こうって…ちょっとヤバイんじゃないか?生徒達も大勢行くだろうし」
「大丈夫だよ」
「いやいや。もっと早く言ってくれたら車でちょっと離れた所へ行けたのに、こんなギリギリの時間じゃ無理だな。折角浴衣を着たのに残念だけど」
樹の手を引っ張って
「大丈夫だから。行こうよ」
「菜摘、そんな我が儘言うな子どもみたいに」
『子どもみたいに』って子どもって思ってんでしょうが。
「樹、お願い」
「……」
呆れたような顔になり
「菜摘、誰かに見られてもバレてもいいなら」
「うん、大丈夫だから」
「はぁ~ その妙な自信はどっからくるんだよ」
しぶしぶ立ち上がり
「俺、腹も減ってるんだけど」
「うん、分かってる」
再び
「はぁ~」とため息を着いて
「じゃあ行くか」