Sweet Life(番外編)
部屋を出てエレベーターに
「ん?」
樹が怪訝な顔を。
そりゃそんな顔になるでしょう。
だって一階のボタンを押すはずが七階のボタンを押したんだから。
「上に何か取りに行くのか?」
「ヘヘヘ…」
チン!
七階に着いて高原の家の鍵を開ける。
「樹、早く入って」
電気を点けて手を引いて
「ほら」
ガラガラ!
ベランダの戸を開ける。
「えっ?菜摘」
ベランダにテーブルと椅子をセッティングしてお料理を
「うん。このマンションから花火見えるの」
「えっ?なら下の家でも」
「うん、見えるよ。だけど樹を驚かそうと思って」
「騙したわけか?」
騙したなんて人聞きの悪い。
サプライズって言ってよ。
「さぁ、座って…えっ?」
「俺を驚かそうなんて10年早いんだよ、奥さん」
いきなり唇を奪われた。
キスは深まり…樹に酔ってると