Sweet Life(番外編)
そう、これは私が賭けに勝ったから。
運動会で私が一位なら樹が執事
二位以下なら私がメイドを一日やるという約束。
そして私は見事に一等賞。
賭けに勝ちました。
フフン。
菜摘さんの底力を侮ってはいけないわよ。
何たって樹を一日執事に出来る美味しい話なんだから。
菜摘フルパワーよ。
ピストルのトラウマだって克服しちゃうわよ。
で、運動会明けの土曜日樹さんは執事をやることに。
黒っぽい三つ揃いはあったから蝶ネクタイだけ買ってきたわよ。
朝、その衣装一式を見せた時の樹の顔は…見ものでした。
でも男らしく執事になって私の世話をしています。
言葉は丁寧だけど目は…笑ってません。
てか「じと目?」で睨まれてます。
でもそんなことで怯える菜摘さんじゃないもん。
樹の執事姿をデジカメで撮ったり、ケーキを買いに行かせたり…
ホホホ…好き放題するんだもん。
だってこんな機会はないのよ。
一日だけでも「お嬢様」よ。
それにこの執事カッコイイことこの上なしなんだもん。
うぅぅぅ~涎が~
「菜摘、涎流れてる」
ハッ!いけないいけない。