114歳の美女
 (星田はんは、確かにお調子者や。けど、悪い人ではないと思っていた。これが本当の話なら、うちのとんだ見当違い。うちに近付いたのは、親しくなってから、臍の緒を手に入れようとしたのか。それが、本当なら絶対に許せない!!)


 ときは星田が近付いてきた理由を心の中で考えていた。

 

 「あの男は、あんたと寝てから、欲しい物を手に入れるつもりやろ。まさか、まだ寝てへんやろな」


 「そんなあ。当たり前どすわ」

 ときは吉のが自分と同じ事を考えているので、ドキッとした。


 (あのお調子者が、うちを馬鹿にして。畜生!この落とし前は、必ずさしてもらうから。覚えときや。くっそ~、死んでも許せへんから)


 ときは心の中で、智也に対する憎しみを募らせた。




 
 
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