114歳の美女
 ときはいびきで目が覚めた。



 ガーガー。
 ぐわっぐわっ。

 
 ガーガーガガー。
 ぐわっぐわっぐわ~。



 ガーガーガオーガオーン
 ぐわっぐわっぐわわ~ん


 「まるで獣の唸り声比べ。あ~あ、眠られへん」


 ときが二人を見て溜息を付いた。


 「お願い、やめて」


 「やめて言うたら、やめて~」


 「やめんかい」


 ときの言葉遣いがだんだん乱暴になって来た。


 「てめえ等、やめんかったら、ぶっ殺すぞ」


 ときがおもわず浴衣の袖を捲り上げた。





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