114歳の美女
 「あっ、あかん。おしっこ、またしたなって来た」


 吉のが通り庭に出て、便所に走って行った。


 その間に、しのぶが浮かぬ顔をして家のそばへ。



 「また、地獄の攻めか。足が拒否反応を起してる」

 しのぶが嫌々玄関を入った。

 奥の便所から出て来た吉のが、いち早くしのぶを見つけた。


 「しのぶはん、遅かったな」
 「お義母さん、いま丁度10時ですよ」


 吉のが時計を見た。


 「あっ、ほんまや。あては5分前に来ましたで。そんな事より、伝えたい事が・・・。うちの部屋に来なはれ」


 「うちの部屋?」

 しのぶが耳慣れない言葉を聞いて、咄嗟にその言葉を繰り返した。


 「店の間やがな」
 「さすが、お義母さん、あの部屋を占領したんですか」


 二人は店の間へ。










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