114歳の美女
 俊介はミューヨークに経つ二日前、日本橋で電化製品を見ていた。


 俊介はアメリカでの準備を、難波のデパートで買い求める予定だった。が、電気かみそりが欲しくなり、先に日本橋に来たのだ。ついでに、商売柄カメラも気になり出した。


 俊介が色々店を当たっていると、車が突然、歩道に突っ込んで来た。車の中から30代の男が、出刃包丁を持って飛び出して来た。


 「殺してやる」


 男は喚きながら人を、一人、二人と殺し出した。


 俊介は訳がわからなくて、ただ呆然と突っ立っていた。
 男は俊介の前に走って来ると、いきなり腹を、そして次に胸を出刃包丁で突き刺した。


 「うううっうう」


 俊介は呻き、崩れるように倒れた。血がどくどく流れ、辺り一面が血の海になった。
 俊介の意識が、少しずつ、少しずつ、薄れて行った。
 

 辺りは騒然としていた。


 パトカーが次々に到着し、男は数人の警官に取り押さえられた。
 俊介は救急車で近くの病院に搬送されたが、その途中、出血多量の為、死亡。





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