面白い作品です。タイトルが持つ魅力を遺憾無く発揮する序盤では京都弁での粋なやり取りが素敵な雰囲気を演出しておりました。が、中盤になり思いました。これはおそらくコメディーなのだと。リアルに考えると私とは思想が異なる母の遺言は残酷にも思えましたが、感情移入などを介さずドラマを楽しむコメディーであるとしたならば、楽しめる一幕だと言えるでしょう。ところが終盤、ガラリとまた装い新たに『葬式小町』をキーワードとして語られるヒロインには心を締め付けられたわけですが、遺言を越えて決意をする場面などはスカッとします。その後も結末まで目を離せない面白い作品でした。