あの頃の僕ら
その場だけはね…。
「あたし、少し
お手洗い行ってきますねっ!」
そう言い、お手洗いへ急いだ。
――ヤバい…、絶対気が付いてるよね…―――
「あー、戻りたくないよぅ…」
と、独り言を呟きながらトイレを出ると、
「まぁ、仮にも上司の接客だもんなぁ?」
と、壁に背中を預け顔だけこちらを
向いた頼斗さんがいた…。
――げっ! 聞かれてた…?―――
「え、えーっと…
何のことですかぁ?」
苦しいけどここは
誤魔化すしかないよね!