かくれんぼ、しよ?





三人で、顔を見合わせた。


誰も、口を開かない。いや、開けない。


なんだか嫌な感じがする。


鼓動が早まるのを感じる。


「……今の、って、なに?」


鐘の音の反響が止んだ頃、やっと、ミクが小さく言葉を発した。


「鐘の音、だよな……」


「なんで――どこから聞こえたんだ……?」


おれの問いに、ミクがおもむろに指を指した。


ミクの指先は、崖の方へと向いている。


「こっちから、きこえた……」


「……おれも、そう思う……」




崖下から、鐘の音。


おれは、再び、恐る恐る崖下を覗き込んだ。


――瞬間、目を、疑う。





崖の下、霧の中に、かすかに見えたのは――





「ユミ――!?」





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