かくれんぼ、しよ?
「どこだ、ここ……」
マコトは、懐中電灯を照らしながら、泥臭い道を歩いていた。
不可解なことが起こりすぎて、頭を整理するにも何から手をつければいいのかわからない。
辺りを見回す限り、見覚えのない田舎道。タイムスリップでもしたのではないかと、そんな思いがマコトの脳裏をよぎった。
「はっ……」
マコトは、自らのあまりに非現実的な考えに嘲笑を漏らす。
しかし、もう現実がどうとか、そんな話ではないと、心の奥底では思っていた。
「……ミクを探さないと」
ひとり言を呟きながら、自分の進む先に懐中電灯を向けた時――
「うっ……!」
マコトは、さぁっと、全身の血の気が引くのを感じた。
見たくないが――確認しないといけない。
そう感じたマコトは、片手で口を押さえて、嘔吐しそうになるのをこらえながら、自分が照らしたところにあるモノを覗き込む。
たまに道路で猫なんかが轢かれているのを見かけるが――それの比じゃない。