かくれんぼ、しよ?
「……ミク。おせーよ」
「えへへ、ごめんね!ちょっと委員会任されちゃって……」
なんだか叫びながらどつかれたと思ったら、やっと来た、幼なじみの一人であるミクだった。
ここまで走ってきたのか、息が軽く上がっている。
揺れているポニーテールとスカートが、なんというか……女子っぽい。
「まーた面倒なの任されて、ほんっとお人好しだなー、おまえは」
「いやー、えへへ……まあね!てゆーかユウイチくん、イヤホンなんか出しちゃって、鐘の音がこわいのー?今の、鬼の真似だったんだけど」
「鬼にしてはかわいいな。放送がうるさかったからイヤホンしようと思っただけだよ」
「か、かわいい!?そ、それほどでも……」
わざとらしく赤らめた頬に手を当てるミクを、軽く小突いた。調子に乗るな、と。
そんな時、ミクの肩に、ぽん、と誰かの手が置かれた。