可愛く見られたくて・・・
懐かしい、恵美の声だった


「来るんなら知らせてよぉ~!

 私今から休憩なの。

 一緒にお昼食べようよ~!」


いつもと変わらない恵美の声


それは素でそうなのか…

無理やり明るく振舞ってくれているのか…


私は少し戸惑った


「私、目が見えないんだよ…?」


突然出た一言―


「えっ?この前聞いたよー。

 あれから色々考えてさー…。
 
 麻美は麻美だって事!」


その言葉を聴いた瞬間

私は急に自分が恥ずかしくなった


みんながみんな

唯ちゃんの母親のような考えをしているわけじゃないんだよね


私っていつの間にこんなに捻くれちゃってたんだろう…
< 110 / 174 >

この作品をシェア

pagetop