可愛く見られたくて・・・
「お母さん。

 私一人で大丈夫だから!

 家までタクシーで帰るし。

 先帰ってて!」


私は受け取った荷物を母親に渡し

恵美と一緒にランチに行くことにした


恵美はとても優しく私に気遣ってくれた


「ゴメン。

 私、麻美だから正直に言うけど

 目が見えない人に出会った事自体が初めてなの。

 どう接したら…って言うか

 どの程度、手を貸したらいいかとかわかんないから

 気が効かない友達~って絶対思うと思うんだぁー。

 でも、根気強く指導して!!

 とりあえず、手繋げばいい?!」


恵美は必死で私を知ろうとしてくれた

友達っていいな…って初めて感じた瞬間かもしれない


「その気持ちだけで十分!

 普段は点字ブロックあるから大丈夫よ!

 社内にはないから…今だけは肩貸して!」


そう言い、2人はオフィスから5分程離れたベーグル屋に行った
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