可愛く見られたくて・・・
「はぁ~!!

 麻美、何考えてんのぉ~。

 神様だっけ?その人は麻美が目が見えないって分かってて

 毎日通ってくれてたわけでしょ。

 現実を受け入れてくれてるんだよ!

 なんで胸に飛び込まないかなぁ~。」


恵美の呆れた声が私の心に重く伸し掛かった


「本当は私だって後悔してる部分があるよ…

 せめて友達としてお付き合いしていても良かったんじゃないかなって思ったこともあった

 でも、これ以上一緒に居たら修司を放したくなくなる気がしたの…

 どんどん欲が出てくると思う…

 一緒に居ても迷惑かけることは分かってるし

 好きだからこそ諦めなきゃいけないこともあるのかなって思った


 もし、うまくいってお付き合いすることになっても

 沢山の障害に耐え切れなくなって破局したら…

 私の人生真っ暗になる

 そう思ったら一歩踏み出せない自分がいた

 このままずっと憧れの人で居てくれたら―

 私の心の中でずっと輝いてくれたら―

 それでいいんだ…」
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