赤ずきん様とオオカミさん
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「ごきげんよう」などの声が通い合う放課後、私は大神と二人で長い校舎と門を繋ぐ道を歩いていた。
「大神、私、今日の夜は貴方が作るおにぎりが食べたいわ」
「かしこまりました、柚希様。」
笑顔で大神は答えた。
お嬢様がおにぎり?と、疑問に思ったことだろう。
だが、私と大神を最初に繋いでくれたのは、大神が作ったおにぎりなのだ。
どんなに凄腕の料理人に作らせたおにぎりより、大神のおにぎりの方が美味しい。
例えば、おにぎりが大量にあったとしたら、私は大神のだけは当てられる自信がある。