赤ずきん様とオオカミさん




「ふーん、なんか分からないけどお花見しようっ」


押されに押され、私たち、大神.千夜.水飼は八重桜がたくさん咲いている広場に来た。

時刻は19時頃。
周りが暗くなり始め、八重桜は下からライトに照らされている。

明るい時に見る桜もいいが、暗い中、光に照らされる桜も綺麗だ。

満面笑顔な千夜の隣で水飼が夜ご飯が入ったお弁当を、芝生の上に敷いたレジャーシートに並べる。

「千夜お嬢様...本当にこのような場所でお召しに?」

「もちろんっ!小学校の遠足みたいで、お弁当がさらに美味しくなるわ」

千夜は私と違い、小学校は庶民が通うところにいた。
だから、遠足で山登りをした、と聞いたとき驚いた。





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