赤ずきん様とオオカミさん




一人の男の顔が上がったと思ったら、その顔がどんどん近づいてきた。

え、キスされる?

そう思ったときにはもう、遅かった。

塞がれた、と気付いたときには私の口に男の舌が侵入してきていた。

「んっ、んぁ...やめ、て」


大神、

大神、

大神、

大神、

助けてよ。

「大神ってばぁっ!」

唇が離れた一瞬に喉を絞るように声を出し、叫んだ。

すると私の上に違う影が出来た。



< 31 / 39 >

この作品をシェア

pagetop