先生に片想い♡
え⁇
分かってた。わかってるけど「かも」って何!?

「……かもって何?」

隼人くんは黙ったまま。
……だまらないでよ。

「…俺がここで臨時じゃなくなったらプロポーズをしようと思う。」

「そうなんだ。」

「っ………」

「…ドライブするか。」


あたしが泣きそうになってるのを分かってくれる隼人くん。
そんなところが好き。
もう…「好き」って言えなくなったね。最後くらいいいたかったのにな。
隼人くん………困らせてごめんね。

「困らせてごめんね。……隼人くん…好き。」

やっと…言えた。
あたしはそのまましたを向いて泣いた。
涙が…止まらない。

「…」
「忘れて………」

そう言ってあたしは涙を拭う。
悔いはないはず。すぐに忘れられないけど……

「愛は俺の大切な人だからな?」

あたしはそれを聞いて笑いながら外を見た。
ありがと。
今度は幸せになるから。

「……今日さ、自己紹介した。愛は仲いい先生いる?」

隼人くんは話を変えてあたしを落ち着かせてくれる。
そんなとこも好き。
……うーん。

「悠くん……ぢゃなくて西川先生。隼人くんとタメの体育の先生。」

あたしと莉奈が信用してて好きな先生。
あたしは下を向いたまま喋る。
……諦めたくないな。

「へぇ。今日も西川先生と喋ったの?」

「うん。あたしと莉奈の溜まり場なんだー♪多分ねぇ、隼人くんは学校の人気者になるよー」

「はは。人気者になれるかな?」

あたしはチラッと隼人くんの顔を見た。
なれるよ、きっと。
整った鼻に一重でクリッとしてて髪はワックスをつけてととのえてる。
……先生するのにこんな髪型でいいのかな?

「暇になったら喋ろうね?」
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