先生に片想い♡
「それで、いいの?」

お母さんはそう聞いてくれる。
…え?

「あたし、まだ高校生だよ?」

「確かに、高校生では早いと思う。けど、あり得る事なの。どれだけ命が大切か、わかったでしょ?」

そう言われてあたしは頷いた。
何を考えても2択しかない………

「今後の事、考えて見て」

「考えても一緒……」

「そう」

「お母さん……は?」

「お母さんは翔をはやく産んでるからおろしなさいとも言わない。自分できめなさい」

そう、いってくれた。
お母さんも悩んだけどお兄ちゃんを産んだんだね………
今度はあたしが悩む番だね…
あたしは…
あたしの中に赤ちゃんがいる。
産んだら幸せになれる?
産むなら高校やめないといけない……
赤ちゃん……

「お母さんは、産んでも高校生続けても愛の生き方だと思う。その歳で子供が出来たのは世間一般で言ったら非常識とかありえないとかあるかもしれないけど女の体になった証ってだけで子供が出来ないわけではないからいい経験になったんじゃないの?」

そう、言われても考えられないよ……
あたし、考え方がお母さんみたいな考え方じゃあないから……

「やっぱりおろすよ」

あたしはそのまま俯いた。

「子供が今後、産めなくなっても?」

…うみたい。
だけどまだまだ未熟なあたしだから…
あたしが選ぶ道は無難な人生……

「謹慎になってすいませんでした」


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