力のある者
「きれいな人だね」リバースがいった。
「そうだなぁ~」ニッコリ笑う顔が思い出された。
「早くヒバリさんを追おうよ」
「ああ」俺はゆっくりと過ぎる風が耳にあたるのを感じそっとその風の音に耳を傾けながら小走りでヒバリさんを追った。なにかの前触れを感じながら―――――。

ゲストハウスについた俺たちは、ヒバリさんの案内の下、広いゲストハウスの最上階のワンルームを貸してもらった。このゲストハウスは横広縦は三階といった感じのゲストハウスだった。
俺が借りた部屋は入るとこの街が一望できるテラスがパッと目に入る。次は豪華な装飾が施されたベッドが目に入った。まぁこんな感じかぁ・・・。
俺はそんな感じだった。リバースは――――
まだ、僕が入っていいのかなぁ?といったようで、ドアの敷居をくぐっただけで―――――。
目はちらちらとこっちを見ているようだが、俺を見ているわけではないようだ。
声をかけようと思ったが、むだっぽかった。
俺はリバースを置いてベッド脇に備え付けられているテーブルに荷物を置き。
「ふぁ~」と、テラスで気を抜き、柵によりかかりリバース見ると、やっとパタパタとテラスのほうに飛んできた。
「これが、ナギの強さの証拠!?」
「そんなこんじかなぁ」
「やっぱり、すごいやナギは」
「どうも」
「・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」しばらく、二人とも黙って干渉に浸っていた。
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