昨日、私の心を奪ったのは彼でした。



『うっ』


呻き声をあげたのは、殴りかかった若衆の方。


『ぐはっ!』

ガツッ

『っ――』

「あ・・・っ」


1人と4人じゃ勝ち目がないって、思った。

でも、彼は強かった。

やっぱり、4人相手だったから、怪我もしたけど。

それでも彼は、若衆を倒した。


私を――守ってくれた…?


「――あの…、」

『―――』

「ありがとう、ございました…。助けて、いただいて――」

『別に。』


若衆がどこかに行って。

彼に近づくと、彼は頬に傷が出来てた。

あんなに殴ったから、挙だって、血が付いてる。




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