日常化した座敷わらし



久し振りに我が家に帰宅し、自室を開けると


『ぁ。よぉ、屑。』


見知った顔が見知らぬ顔の男をゲシゲシと足蹴りをしていた。



(なんか部屋に戻って早々めっちゃ罵られてる人居るんですけど。
しかも私も地味に罵られたんですけど。)


ゲシゲシ


?「ひぃぃぃいっすいません!!すいませんんん゛ーー。」



(てか、いまだに蹴られてるんですけど。
てか、この人私と似たような可哀想なオーラがめっちゃあるんですが。
同じ臭いがプンプンするんですけど。)


ゲシゲシッゲシゲシ


?「ふぇぇぇええ。助けてーーっ」


(てか、私より酷くないか?可哀想だなー。)

ゲシゲシッゲシゲシ、ドコォッ


?「ぎゃぁぁぁっ……って、助けて下さいよぉぉおお!!」


『…ぇ、ん?』


?「ん? じゃないですしっ、助けて下さい」

ゲシゲシ

『ぇ、嫌だよ』


?「ぇぇえええええ!?」


『だって私蹴られたくないし。』


?「人でなしぃぃいいい!!」

ゲシゲシ





『…………で、誰?』


流石に本気で可哀想に思ったので、手を差しのべて立たせてあげた。


?「…グスン。…僕は 座「踏み台だ」」


――べちっ


?「はべふっ」


『鬼か』


座敷わらしは漸く立てた謎の人を再び蹴り倒し、足を乗せた


座「何言ってやがる。なかなか助けなかったてめーも外道だろ。
ったく、早く助けろよな、蹴る俺の身にもなってみろ。足が疲れてしかたねーや。」



『いや、助けないといけない状況を作ったのは誰だよ。それこそ外道だよ。てか、わらしの方が蹴られる方の身にもなってみろ。』



とりあえず、こいつが一番の鬼畜外道なのは間違いないようだ。


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