日常化した座敷わらし



――――カチ、カチ、カチ


座「……」


座敷わらしは一向に戻ってこない真流を不振に思い、部屋を出た


そして、階段を降りかかると、したの方に何かを見つけた


座「…何やってんだ、あいつ」


座敷わらしは真流に駆け寄り、意識が無いことに気がつくと一つため息を吐いた


そして、右肩に真流を背負い、左手にペットボトルを二つ持つと部屋に戻って行った



――――――――――
―――――――



――――カチ、カチ、カチ


『……ん』


真流はやけに響く針音を感じながら目を覚ました


ぼやけた視界で、数回瞬きをすると辺りを見回し、時計を見た


時刻は午後3:00だった


その時、ふと額の違和感に気づいた


額にてを持っていくと、冷えた手拭いに触れた


枕元に水とポカリがあることにも気づく


思わず窓際を見ると、座敷わらしが壁に寄り掛かりながら目を閉じていた


その傍らには氷水の入った桶が置いてあり、縁には手拭いがかけられていた

< 43 / 81 >

この作品をシェア

pagetop