日常化した座敷わらし
みかんは腐らせるな



『おはよー皆の衆ー』


さえ子「おはよ」カチカチ


『うん!!』


  ・ ・ ・


『ぉ、おはよーっ!!』


さえ子「おはよ」カチカチカチ



   ・  ・  ・


『お゛は゛よ゛ーーっ』


さえ子「うるっさいな、何なんだよさっきから。うざい」


『ちょ、それはないでしょ!!一週間振りの友との再会だよ!?もっとなんかあるでしょ!?』


さえ子「なんかって?」


『こう…、北海道どうだった!?とか風邪引いたんだって!?大丈夫?とかっ!!』


さえ子「あぁ、構って欲しかったのか」


『煩いよぉお!!…なのに、それなのにっ、挨拶しても携帯を夢中で弄くってて、そんなんほぼ無視じゃんよぉおお!!!!携帯なんかより私を弄ってよ!!』


さえ子「Mか。」


『上等だぁあ!!それで無視されずに済むならMでいいよっ。私がMだぁぁああ!!』


――ベシッ


玉先「入り口の近くで堂々とマゾ宣言してんじゃねーよ。邪魔だから。」


『いてっ、ぁ、久し振りの登場だね玉先』


玉先「うるせーよ。悪かったな、脇役で」


『てか、出席簿で人の頭叩かないでよ!!頭の精霊のピーが逃げちゃうでしょ!!』


玉先「おめーは何処のタイ人だ。どーでもいいから席付け、立ってんのお前だけだぞ」


『なにぃ!?おのれさえ子めっ、またもや裏切りおって!!』


玉先「早く行け馬鹿」


真流は本能寺の変の信長の気持ちと共感しながら、しぶしぶ席に戻った


――――――――――
―――――

キンコンカンコンキンコンティーンッ


遠「あれ?うちの学校こんなチャイムだっけ?」


現在、お昼休みな遠藤。
しかし、遠藤に休みなど来なかった。


『おい典工正!!』


遠「だから遠藤だって!!もぅ…、どうしたの?」


さえ子「大方、さっき玉先に怒られた当て付けでもしに来たんだろ」


遠「ぇ、そんな理不尽な事…」


『その通りだ!!』


遠「当たってたぁああ!!やっぱ理不尽んん!!」


さえ子「ほら、飴玉あげるから」


さえ子は真流に飴玉(メロン味)を乗せた手を差し出す


遠「いや、流石にそれじゃ無理でしょ」


『…。ふざけるな』


遠「ほらやっぱりぃい!!飴玉一個で機嫌が直るわけ…」


『私はメロン味よりソーダ味が好きだ!!でもメロン味も好きだからOK!!』


遠「直ったぁぁああ!?」


さえ子「単純な上に馬鹿な上に間抜けな阿呆だから」


遠「どんな存在!?」


さえ子「煩い。お前はそれ以下だ」


遠「えぇ!?やめてよ、それは人権的なもので訴えれる領域並に酷いよ!!」


『あんた等が一番酷いわ』


真流のカバーガラスのハートは無惨に砕け散った


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