日常化した座敷わらし




――――――――――


―――入学式


真流、15歳の春。



数ヵ月前に中学を卒業して今の高校に入学する時の出来事である



ザワザワ


『………や』



ザワザワ



『(ヤッベェェェエエ)』




まだ少し肌寒い気温と初々しい雰囲気が漂う教室の中、私柳田真流は



ぼっちです。



『(ヤヴァイ。同じ出身中学の子一人もいないよ…。)』



三年間の短く輝かしい高校生活を送るには、友達が必須だ。


しかし…


『(友達作りも何も、既にグループ出来てるって……)』




絶望的じゃね?



『(どうしよ…、なんとか話し掛けて友達を作らなければ…)』



不安と焦りでガッチガッチに緊張しながら周りを見渡す





と、その時入り口から一人の女の子が入って来た


< 65 / 81 >

この作品をシェア

pagetop