君が笑えば。

「ふぇ…」


結菜が泣いてる。

そのとき、ただただ呆然としていた木村がいきなり言葉を発した。


「颯斗…」


木村はヒールの音を響かせながら俺に近づく。

そして何をするかはわかっていた。

木村が大きく振りかぶり…

パンッ!


「…」

「…なんでよ」


木村のビンタを食らったのは俺じゃなかった。


そう、結菜だった。


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