君が笑えば。
■中西結菜■
ウィーン…
「…いらっしゃ…何来てんだよ…」
「よっ、今日こそ教えてよ!女の子って感じの南高の女の子!」
「だから…しらねぇって…」
ウィーン…
「あ…いらっしゃいませ。」
あの人が入ってきた。
俺はジーッと見つめる。
郁哉はずっと俺に話し続けてる。
あの人がレジまで来る。
そのとき
「あ――――――!」
郁哉のやつはいきなり叫び始めた。
「なんだよ!うるせえな!今は客いんだから少しくらい…」
「この制服だった!あの子!」
「はぁ!?南高じゃねえじゃん」
「うっそー!まあ、いいや、ねえキミ、どこ高?」
郁哉はずっと俺が話しかける事もできなかったあの人に簡単に話しかけた。