君が笑えば。



「待って!颯斗くん!」


倉橋が俺のことを呼んだ。


「なに?」


倉橋のほうをむくと結菜は俺の腕をぎゅっとつかんだ。


可愛い…。

なんて絶対言えないけど。


「颯斗くんがね、あのね。」


倉橋がちらりと結菜をみる。


ああー…

そういうことか。


「ごめん。倉橋、俺じゃ無理。」



「え?」


「俺、こいつ以外受け付けないんで!」



「はっはっ…颯斗くん!?」



結菜はびっくりした顔で俺の顔をみる。


「でっ、でも!なんで?なんでその子なの?」



「それ、こたえなきゃいけないの?」




倉橋はこくりと頷いた。



「ごめん、無理。人様に発表するようなことじゃないし。」


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