君が笑えば。
「じゃあ俺樹亜ちゃん送ってく。」
そう言って2人で帰って行く樹亜ちゃんと郁哉。
俺と結菜ちゃんは2人っきりになった。
「「あのっ!」」
2人の声が見事に重なる。
「あ―…えーと…」
言葉が詰まる俺。
ここでバイバイだけはしたくない。
でもうまい言葉が出てこない。
バイバイだけはいや…
でも、
言葉が…
言葉が…
「あの…」
「あのさ!」
声がでかくなる。
「…今から時間ある?」
これが俺なりの精一杯…