君が笑えば。
そんなとき、会った。
山本彼方に。
「あっ…」
そう言われてなんでかはわからないけど
話をする展開になったんだ。
「はいよ…」
「ありがとう…」
彼方って奴はいい奴だった。
結構モテるって言われる理由がなんとなくわかる。
「あんた…春先颯斗だろ?」
「ああ…」
「…なんでバスケやってねえの?」
「…お前、なんで知って…」
「…春先颯斗は俺の目標だった。」
「え?」
「お前は…俺の存在なんて…知らなかっただろうけどな…」
「…?」
俺の頭の上にはハテナが浮かぶ。
確かに俺は中学三年間バスケ部のエースだった。
でも、
高校に入ってやらなくなってしまった。
それはただ…
めんどくさくなったから…
でも、
バスケが嫌いなわけじゃない。
人から期待されるのは
怖すぎるから。