君が笑えば。

あたしのせいで颯斗くんはこんな風になってしまったのに…

颯斗くんのお母さんは
一言もあたしを攻めなかった。


「あなたなら…いいの…」

そう言った颯斗くんのお母さんの言葉があたしには理解できなかった。

「樹亜…結菜ちゃん…ちょっと来てくれるかな…」

そう真剣な眼差しであたしと樹亜を呼んだ郁哉くんの目はどこかかなしげだった。

「普通はさ…本人が…話すべきだと思うんだ…でも、本人があんなだから…話すしかない。」

「郁哉…?」

「樹亜も…結菜ちゃんも…静かに聞いて欲しい…」

そう言って郁哉くんは
あたしたちに話してくれた。


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