君が笑えば。

次の日。

あたしは勇気を出して一人で颯斗くんのお見舞いにきた。

颯斗くんの病室の前で深呼吸する。

ガラッ

颯斗くんはこっちを見ない。

ただそれだけなのに…

あたしは胸が苦しくなった。

涙が…
溢れそうになる。

泣いちゃダメ。
泣いちゃダメ。

自分に言い聞かせる。

「こ…こんにちは」

振り返ってあたしの顔を見る颯斗くん。

「お前…誰?」

そう言われてまた苦しくなる。

涙が出そうになる。

いや…もう流れてた。

「うざ…」

もう耐えられなかった。


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