君が笑えば。

もう少し早かったら…

颯斗くんを好きになる前だったら…

颯斗くんを好きになる前に彼方くんがあたしを好きになってくれたら…

あたしは…
颯斗くんを好きにならなかった?



…ううん

絶対にない。

どんなことがあってもあたしはきっと颯斗くんに恋に落ちる。

また涙が流れる。

そうだ…

あたしが好きなのは
"春先颯斗"あなたなんだ。

「結菜…辛いでしょ。でも、あなたが好きなのは誰?」

樹亜の言葉があたしの胸に響く。

「…頑張れ、結菜。」

「うわぁー!」

あたしは颯斗くんの病室で
颯斗くんが眠ってる隣で
泣き叫んだ。


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