君が笑えば。
「あ…久しぶりです」
「…どうも」
郁哉が挨拶をすると樹亜ちゃんも
「…お久しぶりです」
と、挨拶をした。
「颯斗、結菜ちゃんは?」
「知らねえ…」
俺は雑誌に目をうつしてこたえた。
「…ったく、ケンカしなくなったと思ったら…」
母ちゃんはあきれていた。
いつだって、俺を見捨てるようだった。
「結菜ちゃん…いい子よね。」
母ちゃんが中西結菜をほめると隣で座っていた木村が立ち上がった。
ガッターンッ!
いきおいが強くて椅子は倒れた。
「あたし…帰ります!」