君が笑えば。

「颯…斗…」


木村が俺の名前を呼ぶ。

みんなは呆然と俺を見ていた。


「颯斗…くん?」


中西が俺の名前を呼ぶ。

俺は中西から手を離した。


「わりぃ…」


なぜか謝ってしまう。


「颯斗くんっ!」


樹亜が俺の名前を叫んだ。

みんな、偉く静かだった。


「樹亜ちゃん…ごめんなさいね。ちょっと颯斗と話をさせて…」


「…はい」


母ちゃんが静かに重く言った。

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