執事の秘密


気づくと俺は、壁に勢いよく手を付けて悠里ちゃんを逃げられないようにしていた。


そんな俺をどけようとする悠里ちゃんは、酔っているせいか力が入らなくてびくともしない。


「社会とかそんなのどうでもいい!里田家だって俺は継ぐ気はない!!」


そう言い放つと、俺は無理やり悠里ちゃんにキスしていた。


「やっ……やめてください!!」


悠里ちゃんはドンっと俺を押して突き放した。


「どうしてこんなコトするんですか!!どうして……っ」


悠里ちゃんの目からぽろぽろと涙が出てきた。


< 116 / 172 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop