八一ト




でもそんなことは
出来なくて…

ただその笑顔を見てるしかなかった

次第にお父さんは
私の目の前から
砂のように消えて行った


「…お父さん!!!」


ようやく口にした言葉だった

なんで謝れなかったの?自分

私は元気だよ

そう言いたかった

そのとき
強い風が私に襲いかかってきて

たくさん積んだ花たちは
空へと舞い上がってしまった

何で積んだんだろう

一生懸命生きていたお花たちを
台無しにしてしまった

私はただ風に連れてかれる
花たちを見つめる事しかできなかった




< 129 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop