八一ト
着いた先は屋上だった
さっき案内したばかりの屋上
屋上についた頃
潤は私の腕を離してくれた
潤は私に振り向こうとしなくて
私は潤の背中しか見えなくて
潤の表情が分からなかった
「…潤」
名前を呼ぶしかなかった
このまま続きそうだったから
この沈黙のまま
「俺たち…まだ2日目しか
会ってないよな」
「うん」
「なんで…
それなのに俺の笑顔は嘘だとか
言える訳…?」
私はただただ潤の背中しか見えなくて
潤は振り向いてくれそうになかった
「それは…」