八一ト
「勝手に決めんなよ」
そう言って潤は私に振り向いて
くれた
そこにはヘラヘラ笑ってる
潤じゃなくて
チャラチャラしてる潤じゃなくて
何処かを見てる
潤だった
私達は会って2日目
まだ潤のこと分からない
分からないけど
どこか悲しそうで淋しそうってことは
潤の笑顔を見て分かった
「やっと振り向いてくれたね」
私はそう言って
潤を包み込んだ
「私は決して潤に近づこう
潤に好かれようとして言ったわけじゃない
勝手に決めつけてごめんなさい」
私の包み込んだ手は離され
潤は下を向いた