八一ト
私はいつの間にか
このお弁当の時間が来るのを
楽しみにしていた
今日は屋上での約束
早く来すぎてしまったかな……
屋上の塀に腕を置き
風景を眺めた
今日はいい天気だけど
風邪は少し強いな…
「ごめん…待ったか?」
屋上に焦って来てくれたんだろうか
恋次の額から首筋にかけて
汗がゆっくり垂れていた
「うん…待った…」
なんて冗談の事を言う
「ホントごめんな…」
申し訳なさそうに言う恋次は
すごく優しい人だなって
改めて思ってしまう
そして
また
私の心が縛られる