八一ト
カタン――――



床に落ちた携帯は拾い上げることもなく

ただ、ただ
固まる私だった

次第に体が震えてきた

……恋次

恋次は―――――!?


固まった体を動き
床に落ちた携帯を
震えた手でまた耳元に運ぶ


「恋次は??大丈夫だよね!?」


返事が無い――――

返事が無い代わりにせんじの
啜り声が聞こえた

せんじは泣いているんだろうか

「ごめん―――――
俺が悪かったんや…
恋次と一緒に帰ってたのに…

俺が……

俺が………!!」





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