分かんない。
朝起きたのは9時頃だろうか。
目を擦ってから起きると
昨晩のメールの事を思いだし、
私は隣にあった携帯を手に取った。
メールは2件来ていた。1件は川上だった。
゙おう、困った時はお互い様だろ!
俺、お前を抱いてた時
本当はすげぇドキドキしてた←
兄貴もお前と一緒に出掛けられて
喜んでたよ!また時間あれば
どっかで遊ぼうぜ゙
もう2件は……
゙件名:……あのさぁ
本文:昨日誰といたんだよ゙
内容はそれだけだったけれど、
間違いなく怒りのこもった
圭祐からのメールだ。
普段でもメールでも電話でも
誰にでも優しい圭祐からは
想像もつかないほど
怖い口ぶりの様に思えた。
怯えながら私は返事を打った。
゙昨日、川上と
川上の兄さんとその彼女と
4人でお祭りにいってたの゙
いつもは10分か1時間で
返信が返ってくるのに
今回ばかりは物凄く早かった。
3分もしないうちに返ってきたのだ。
タイピングが速くなるほど
彼は今苛々しているのだろうか。
どうしても震えてしまう指を
押さえながらメールを開く。
゙本当にそれだけか?
それだけなら、この画像は何だ?゙
下の方に添付された画像があった。
「………えっ!?」
その画像に写り込んでいたのは
暗闇でよく見えないけれど、男に
キスをされかけている私の姿だった。
どうしてこんなものが……。
幸いな事に、川上が助けてくれた所は
撮られていなかった。
゙ナンパされたんだよ……
でも断ったら腕とか掴まれて
気付いたら壁に押し付けられてて
キスされそうになっだ
またすぐに返事か来た。
゙キスされたのかよ゙
゙されてないよ…゙
゙……よかった。けど、なんでだ?゙
゙寸前で川上が助けてくれたの゙
゙川上?゙
゙うん…゙
どの様に助けてくれたかは
絶対に言わなかった。
゙そうか、分かった
川上に伝えろ
美佐を連れていくのはいいけど
危険な目に合わせんなって。
俺、束縛する気はないから゙
束縛する気はないとは言っているけれど
嫉妬深いのではないだろうか。