分かんない。
結局その日は
気まずいだろうということで
デートの約束は取り消しになった。
やはり彼は
起こっているのではないだろうか。
心配になった私は最後に
ごめんね、とメールを送った。
この事は川上にも
伝えておいた方がいいと思った。
圭祐が怖かったこと。
圭祐が画像を持っていたこと。
圭祐が言ったこと。
そして、川上と約束した秘密は
喋っていないこと。
翌日。何事もなかったかのように
圭祐は私に接してくれた。
私もあの日の事は忘れる事が出来た。
けれど、あの川上は
本当に格好よかった。
翌日の圭祐は本当に怖かったと
圭祐に言うと、彼は笑った。
「ははは。そりゃあ彼女が
他の男にキスされそうに
なってんだもんな。
あれ以来怒ったことねえのに、
お前の事考えてると、
つい感情がむき出しになるんだよ。
だからもう、これ以上は
心配させないでくれ。
でも困った事とかあるなら言えよ?」
矛盾しているような事を言っていた。
それからは何事もなかった様に
夏休みが過ぎていった。
圭祐と一緒に、宿題をしたので
準備万端で学校へ行ける。
心の準備は
全く万端ではなかったけれど。