碧の刹那
部屋に入るなりギュっと後ろから抱き締められ、緊張で胸がどうかなるんじゃないかと思った瞬間には抱き抱えられてベッドに落とされていた。

全てを取り、産まれたままの姿になった私を映す碧の目が、
「綺麗だよ」と言う。

自信をつけた私はもっと奔放になる。そこに触って、あなたのその手で、指で、舌で。。。

思う存分味わい尽くされた後はあの瞬間が待っている。

彼の動きに合わせてゾクゾクする感覚。大きな何かに引きずり込まれるような、それでいて喜びをも感じるあの瞬間が近づいていく。

思わず目を固く閉じて声を大きくする私に

「その瞬間は俺だけを見て。目を瞑らないで」

と彼が言う。だから私はあなたの碧をみながら刹那の喜びに身を委ねる。

弾ける光と碧の快楽

抜け出せない。もう離れられない。

彼の碧はそんなこととうにお見通しなのだろう。でも彼は何も言わないし、私も気づいてることは言わない。

今日もまた、あの場所へ連れてって。。。あなたの眼で。
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