幼なじみ

何も言えなくて、手を振りほどくことも出来なくて、ただただ俯くことしか出来ないあたしに気づいて、パッと手を離した門脇くん。

「ご、ごめんね雪奈ちゃん。ちょっと俺、調子乗り過ぎた・・・」

あたしは俯いたまま首を横に振る。


その時、

「あ~っ!門脇~、雪奈いじめないでよね~!」

と、もえかがマイクを握ったまま叫んだ。

「いじめてなんかないから!」

と焦って言う門脇くん。

「だ、大丈夫だから!」

と言ったあたし。








< 114 / 246 >

この作品をシェア

pagetop