幼なじみ
何も言えなくて、手を振りほどくことも出来なくて、ただただ俯くことしか出来ないあたしに気づいて、パッと手を離した門脇くん。
「ご、ごめんね雪奈ちゃん。ちょっと俺、調子乗り過ぎた・・・」
あたしは俯いたまま首を横に振る。
その時、
「あ~っ!門脇~、雪奈いじめないでよね~!」
と、もえかがマイクを握ったまま叫んだ。
「いじめてなんかないから!」
と焦って言う門脇くん。
「だ、大丈夫だから!」
と言ったあたし。