幼なじみ

「そんなに俺のこと嫌?」

その声に門脇くんを見ると、悲しそうな顔をしてあたしのことを見ていた。

「あ・・・嫌とかじゃなくて・・・」

「じゃあ、送らせて!夜だし・・・雪奈ちゃんかわいいから心配だし・・・ダメかな?」

遠慮がちにそう言った門脇くんに、

「じゃあ、お願いします・・・」

と言うと、パッと明るい顔になって、

「じゃ、行こうか!」

と言って、歩きだした。



家に着くまで、あたしが退屈しないようにか、いろんな話をして盛り上げてくれた門脇くん。
かっちゃんや健ちゃん以外の男の子と2人きりでこんな風に歩くのは初めてだったけど、すごく楽しい時間だった。


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