幼なじみ

「やっぱヘラヘラしてる。雪奈、あんなやつの言うこと信じちゃうわけ?」

門脇くんを見送っていたあたしの耳に届いた、かっちゃんの声。

「!?」

ビックリしてかっちゃんの方へ振り向いたあたしに、かっちゃんは言った。

「べ、別に覗いてたわけじゃねぇからな!あんなの家の前で話すなっつうの!はっきし言って、耳障りだし!」

「かっちゃんに関係ないじゃない!」

かっちゃんのあまりにも冷たい態度にそう言ってしまったあたしに、かっちゃんは続けた。

「関係なくねぇよ!昨日会ったばかりのやつに好きだとか簡単に言うやつなんか、信用出来ねぇ!雪奈、あんなやつの言うこと信じんのかよ!」

怒ったかっちゃんの顔。あたしの嫌いな顔だ・・・

「何でそんなこと言うの?何で関係なくないの?あたしが幼なじみだから?ずっと一緒にいても好きになってもらえないことだってあるのに・・・会ってすぐかもしれないけど、あんな風に好きだって言ってもらえたら、素直に嬉しいよ!」

「雪奈!待てよ!」

かっちゃんが呼び止めるのも聞かず、あたしは家の中へ入った。




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