幼なじみ

「健介、離せよ!俺、絶対こいつのこと許さねぇ!まだ殴り足りねぇんだよ!離せって!!」

そう言って健ちゃんの腕を振りほどいた時に、あたしがいることに気づいたかっちゃん。
ぶるぶる震えるあたしを見て、かっちゃんは怒りながら言った。

「誰だよ!雪奈連れて来たの!!雪奈!向こう行け!お前の顔なんか見たくねぇんだよ!!」

ズキン・・・
胸が痛くなる音が聞こえた気がした・・・
かっちゃん・・・もうあたしのこと嫌いになっちゃったんだね・・・
あたし、もうかっちゃんのそばにいられないんだね・・・いちゃダメなんだね・・・
もう、大事な幼なじみとしても思ってくれないんだね・・・

気づいたら涙が溢れてきていて・・・
あたしは泣きながら走ってその場を後にした。


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